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住宅性能評価

2026年02月24日

住宅性能評価書の取得方法をステップ別に解説!申請の流れや必要な期間・費用

住宅性能評価書は、住宅の品質や性能を第三者機関が客観的に証明する重要な書類です。取得することで、住まいの安全性や快適性を数値で確認でき、将来的な資産価値の裏付けにもなります。

ただし、取得には一定の手続きや費用がかかるため、全体の流れを理解しておくことが欠かせません。

本記事では、住宅性能評価書の取得方法をステップごとに整理し、必要な期間や費用、注意点まで分かりやすく解説します。

住宅性能評価書を取得するまでの全体像

住宅性能評価書を取得するまでの全体像

住宅性能評価書の取得は、住宅の設計段階と建設段階の2つのフェーズに分けて進められます。それぞれの評価の意味や関係性、必要な期間を理解することで、スムーズな取得につなげられます。

設計住宅性能評価と建設住宅性能評価の関係

住宅性能評価書を取得する流れは、大きく「設計住宅性能評価」と「建設住宅性能評価」の2段階に分かれています。

設計住宅性能評価は、着工前の設計図面や仕様書などをもとに、計画された住宅の性能を評価するものです。耐震性や省エネルギー性能、劣化対策などが基準に沿って審査され、評価書が交付されます。

一方、建設住宅性能評価は、設計住宅性能評価を取得した住宅について、実際の施工状況を現場検査で確認する評価です。

設計どおりに施工されているかをチェックし、最終的に完成した住宅の性能を証明します。設計評価だけでは図面上の計画にとどまるため、実際の性能を保証するには建設評価まで取得することが重要です。

取得にかかる期間の目安とスケジュール感

住宅性能評価書の取得にかかる期間は、評価機関の審査体制や工事の進捗状況によって異なります。設計住宅性能評価は、図面提出後に審査や質疑対応を経て進められ、数週間程度かかるケースが一般的です。

一方、建設住宅性能評価は、現場の各工程に応じて検査が行われるため、評価期間は着工から竣工までの工事全体にわたります。

建設評価では、基礎工事や構造躯体工事など、工程ごとに複数回の現場検査が実施されます。そのため、工事スケジュールと評価のタイミングを事前に把握し、計画的に進めることが重要です。

住宅ローンの本審査や引き渡し時期に評価書が必要な場合は、余裕をもったスケジュール調整が欠かせません。評価機関によっては繁忙期に審査が遅れることもあるため、早めの申請と事業者との密な連携が、円滑な取得の鍵となります。

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具体的な取得ステップ:設計から完成まで

具体的な取得ステップ:設計から完成まで

住宅性能評価書を取得する際は、設計段階から竣工後まで、段階を追って手続きを進めます。各ステップでどのような審査や検査が行われるかを把握しておきましょう。

設計段階で行う申請と図面審査

住宅性能評価の取得は、まず設計段階での申請から始まります。施工会社やハウスメーカーを通じて、または建築主が直接、登録住宅性能評価機関に設計図書や仕様書などの必要書類を提出します。

評価機関は提出された図面をもとに、耐震等級や省エネルギー対策等級、劣化対策等級などの各性能項目を審査します。審査は、国が定めた評価方法基準に沿って行われ、計画された住宅がどの程度の性能を備えているかを客観的に判定する仕組みです。

審査に合格すると「設計住宅性能評価書」が交付され、設計上の住宅性能が公的に証明されます。設計段階で性能レベルを確認できるため、着工前に仕様の見直しや改善を検討しやすい点も特徴です。

建設中に実施される現場検査

設計住宅性能評価を取得した後、建設住宅性能評価を申請すると、工事期間中に評価機関の検査員による現場検査が行われます。

検査は工事の進捗に応じて複数回実施され、基礎配筋、構造躯体、内装下張り直前、竣工時など、重要な工程ごとに設計図書どおりに施工されているかが確認されます。

現場検査では、図面では分からない実際の施工品質や使用材料の適合性が細かくチェックされるため、設計評価だけでは把握できない部分まで第三者の目で確認できる点が大きなメリットです。

検査に不適合があった場合は是正が求められ、再検査が行われます。こうしたプロセスを経ることで、完成後の住宅性能に対する信頼性が高まります。

竣工後の最終評価と評価書の交付

建設中の現場検査がすべて完了し、住宅が竣工を迎えると、最終的な評価が行われます。評価機関は、設計段階から施工段階まで一貫して確認してきた内容を総合的に判定し、住宅の性能が基準を満たしていることを証明します。

この段階で交付されるのが「建設住宅性能評価書」です。建設住宅性能評価書は、設計評価書とセットで住宅の性能を公的に証明する書類となり、住宅ローンの優遇制度や税制措置の申請、将来の売却時における信頼性の証明などに活用できます。

竣工後すぐに交付されるため、引き渡しや登記手続きのタイミングに合わせた準備が重要です。

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取得にあたって準備すべき書類と費用

取得にあたって準備すべき書類と費用

住宅性能評価書を取得する際には、申請に必要な書類の準備と、評価機関へ支払う費用の把握が欠かせません。事前に整理しておくことで手続きをスムーズに進められます。

申請時に必要となる図面・仕様書

設計住宅性能評価を申請する際は、所定の申請書類を準備する必要があります。

主な提出書類は、設計住宅性能評価申請書(第四号様式)、自己評価書、設計内容説明書、設計図書(図面・仕様書・計算書等)です。あわせて、申請手続きを第三者に依頼する場合には、委任状の提出が求められます。

なお、設計評価に添付する図書の内容は、国土交通省告示に基づいて定められており、評価項目に応じて必要な図書が異なります。詳細については、事前に評価機関へ確認しておくと安心です。

評価機関へ支払う費用相場

住宅性能評価にかかる費用は、評価項目の数や住宅の規模、評価機関によって異なりますが、一般的な戸建て住宅の場合、設計住宅性能評価と建設住宅性能評価を合わせて5万円~35万円程度が相場です。

評価項目を必須項目に絞れば費用を抑えられる一方、オプション項目を追加すると費用は増加します。費用の内訳としては、図面審査料、現場検査料、評価書交付手数料などが含まれます。

評価機関によって料金体系が異なるため、複数の機関から見積もりを取り、対応の質やサポート内容も含めて比較検討することが大切です。安さだけで選ぶのではなく、説明の分かりやすさや対応の迅速さも重要な判断材料となります。

ハウスメーカーや工務店との連携ポイント

住宅性能評価書の取得は、ハウスメーカーや工務店との密な連携が不可欠です。

多くの場合、施工会社が評価機関への申請手続きを代行しますが、建築主自身も評価の目的や希望する性能レベルを明確に伝えておく必要があります。特に評価項目の選定や設計変更が必要になった場合は、早めに相談して対応を検討しましょう。

建設住宅性能評価では、工事の進捗に合わせた現場検査のスケジュール調整が必要になるため、施工会社と評価機関の間での綿密な打ち合わせが求められます。

検査日程の遅れや連絡ミスがあると工期全体に影響する可能性もあるため、定期的に進捗を確認し、三者間での連携を円滑に保つことがポイントです。

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住宅性能評価書を取得する際の注意点

住宅性能評価書を取得する際の注意点

住宅性能評価書は多くのメリットがある一方、取得にあたっては知っておくべき注意点もあります。事前に理解しておくことでトラブルを回避できます。

すべての住宅が対象になるわけではない

住宅性能評価制度は任意の制度であり、すべての住宅が自動的に対象になるわけではありません。

新築住宅だけでなく既存住宅(中古住宅)も評価対象となりますが、評価を受けるには申請手続きが必要です。また、評価機関によっては対応できる住宅の種類や規模に制限がある場合もあります。

評価を受けるためには、住宅が一定の設計基準や施工基準を満たしている必要があり、著しく基準から外れた住宅では評価が困難なケースもあります。

特に既存住宅の場合は、劣化状況や改修履歴によって評価の可否が左右されるため、事前に評価機関に相談して対応可能かを確認することが大切です。

設計変更があると再評価が必要になる

設計住宅性能評価を取得した後に、間取りの変更や使用建材の変更など、住宅の性能に影響を与える設計変更を行った場合、再度評価を受ける必要があります。

軽微な変更であれば簡易な手続きで済む場合もありますが、構造や断熱性能に関わる変更は再審査となり、追加の費用や期間が発生します。

設計変更は工事の進捗や引き渡し時期にも影響するため、できる限り評価申請前に設計内容を確定させておくことが重要です。

やむを得ず変更が必要になった場合は、速やかに評価機関と施工会社に相談し、必要な手続きを確認しましょう。変更内容によっては性能等級が下がる可能性もあるため、慎重な判断が求められます。

評価機関や事業者との連携が重要になる

住宅性能評価書の取得においては、評価機関・施工会社・建築主の連携体制が大きなポイントとなります。特に建設住宅性能評価では、工事の進捗に応じた現場検査のタイミング調整が重要になるため、施工会社と評価機関の間で密な連絡が欠かせません。

建築主としても、評価の進捗状況を定期的に確認し、必要に応じて質問や要望を伝えることが大切です。

評価機関や施工会社に任せきりにせず、自らも関心を持って関わることで、納得のいく評価結果を得られます。信頼できる評価機関と施工会社を選ぶことが、安心して住宅を取得するための土台となります。

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まとめ

住宅性能評価書は、住宅の安全性や快適性、省エネルギー性能などを第三者機関が客観的に証明する、信頼性の高い指標です。

取得までの流れや必要な期間、費用、注意点を事前に把握しておくことで、申請時の手戻りや想定外のトラブルを防げます。設計段階からハウスメーカーや工務店と連携し、評価制度を正しく理解・活用することが、将来まで安心できる住まいづくりにつながります。

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